感想のページ 作者「す」
オタク女子研究 腐女子思想体系
杉浦由美子イラスト:志村貴子
原書房
(2007.11/26読了)
賢くしたたかな彼女たちは巧みに「オタク隠し」をし、毎日キレイにお化粧して会社に行っているので、周囲が気づかないだけなのです。
杉浦由美子『オタク女子研究 腐女子思想体系』本文より
杉浦由美子の『オタク女子研究 腐女子思想体系』。
イラストはビームの『放浪息子』などの志村貴子。
腐女子ものの先駆となった本作。
ゆえに持ち上げられたり、けなされたりと色んな意味で反響されてます。
まぁどちらも「腐女子」についてのところなんだけれども(笑
そういうところは色んな本を読んだり、腐女子といわれる人とのコミュニケーションの中から各自で定義づけしてもらったり、歴史を学んでもらったりするとして、この本の特徴として本人が腐女子であることが一つだと思う。
70年に生まれ、それから腐女子道に入りいろんな友人たちに出会ったというのが作者である杉浦由美子。
ものすごく濃いところまでは…行ってないんじゃないかなぁ(多分
本の中で精神科医の斉藤環や、評論家の大塚英志、森永卓郎、作家(?)の本田透などそのテの本を出している人たちの本からの抜粋などを多々用いているため他のところにも興味が沸いた。
他の作家の本も読んでたら、意見の比較などもできて結構楽しいものです。
さて、この本で最も主張されていること。
恋愛至上主義者と私らは全然別の存在だヽ(`Д´)ノ
そっちの意見をさも当たり前のように押し付けてくんなよ
こっちは好きで腐女子やってんだからさ。
そういう主張にかなり共感した。
いいじゃないか。
2次元好きでも。
2次元と3次元は別物なんだし。
そんなん別腹、比較するのもおかしな話。
確かにな。
マイノリティゆえに自嘲的になるのはまぁ仕方ないんだし、好きなものは好きだからしょーがない。
別に2次元に逃避しようとも素敵に楽しく生きていけてればそれでいいんじゃないと思えるようになったかも。