感想のページ 作者「む」
童話物語
向山貴彦イラスト:宮山香里
幻冬舎文庫
(2006.1/6読了)
とっても懐かしいファンタジーを読んだ気分になった。
そこは現実世界とまったく違った世界だけれども、出てくる人たちは現代と変わらない。
あぁハイ・ファンタジーだな。
こんなのを書ける作家が日本にもいたんだ、そう思った。
細部まで設定があり、それらをイラストで解説。
おかげで、ものすごくこの世界の中へと入っていきやすい。
色んなところでこの小説の設定を使った二次創作があるというのも分かる。
中身の感想でも:
人間は世界にとってよくない存在かもしれない。
けど、なんでもないことでも感動できる、そんな感情だけはいつまでも持ち続けていたいものって思える本でした。
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キスまでの距離
おいしいコーヒーのいれ方Ⅰ
村山由佳集英社文庫
(2006.4/21再読)
父の転勤によっていとこの姉弟と同居することになった主人公。
久しぶりに会う5歳年上のいとこの変貌に驚き、主人公が通う高校の教師としてやってきたことが分かりさらに驚く。
そんないとこを意識しはじめると...
『おいしいコーヒーのいれ方』1巻。
感想
そろそろ文庫版の8巻が出るけど詳細忘れた orz
じゃあ全巻読みなおしてしまえ、と思って読み返す。
勝利はものすごい一途だな...
この巻は特にw
この頃はまだ登場人物もほとんど出てきてないし、まだまだ個性が見えてきてない。
巻を重ねるごとにどんどん自己主張してくるんだよなぁ。
男子高校生(まだ高校生なんだよなぁ)の視点からでのみ描かれるストーリー。
なので相手側の仕草なんかはしっかりと描写されるけど、心理状態まではさっぱり分からない。
だから主人公は一人で悩んで行動して…、と。
誰しも経験したことがあって、共感できて、だからこそ十数年経っても支持されてるシリーズなんだろうなぁ
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僕らの夏
おいしいコーヒーのいれ方Ⅱ
村山由佳集英社文庫
(2006.4/29再読)
おいコーの第2巻。
おそらくは彼氏彼女という関係には至ったはずだけれども実感がなかなか沸いてこない。
実際向こうはどう思ってるんだよっ、と悩む主人公。
そんな悩みに答えるのが同居人で彼女さんの弟の丈。
なんとか行動に出よう出ようとする主人公は好きだねぇ。
ゆっくりゆっくりと進みながらいつの間にやらJブックス版は10巻がそろそろ出る頃か。
それとも出たんかな。
そしていつの間にやら1巻発売からすでに10年か...
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彼女の朝
おいしいコーヒーのいれ方Ⅲ
村山由佳集英社文庫
(2006.5/16再読)
『おいしいコーヒーのいれ方』3巻。
京都でたったふたりで過ごすことになるという一種の山場があったり、かれんがお見合いをすることになるかもということを聞いて色々考えてしまうショーリの巻です。
個人と個人が付き合うということの難しさがこのあたりからではじめたのかな。
口にしないでも全部相手の言うことが分かるなんてことはないわけで。
この巻でのショーリ。
かれんへの思いやりに乾杯、と言ったところですか(笑
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雪の降る音
おいしいコーヒーのいれ方Ⅳ
村山由佳集英社文庫
(2006.5/16再読)
『おいしいコーヒーのいれ方』4巻。
親の再婚。
秘密の恋愛のうちあけ、しかしまだまだその状態は続く。
そしてショーリとかれんのお互いのすれ違いの巻。
ここに来て前々からの伏線、りつ子と中沢氏が思いっきり絡んでくるわけだけれども。
お互い信じているつもりでもちょっとしたことから疎遠になってしまうこともある。
それでも言葉とその言葉に伴う心があれば大丈夫、か…
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緑の午後
おいしいコーヒーのいれ方Ⅴ
村山由佳集英社文庫
(2006.5/16再読)
『おいしいコーヒーのいれ方』5巻。
兄弟ができたショーリ。
少しずつショーリとかれんの関係が変わっていき、ついにショーリは一人暮らしをすることを決意する巻。
ともだちとは、恋人とは、家族とは。
ショーリの周りがめまぐるしく、ショーリに関わり、考えさせる。
ここらへんの巻まで来ると、この行方がどこへ向かうのか、いつ花村の両親に会うのか、ということへの興味よりもショーリ頑張れという読み方をしてしまうよなぁ。
おいコー8巻文庫版のための復習残り2冊
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遠い背中
おいしいコーヒーのいれ方Ⅵ
村山由佳集英社文庫
(2006.5/19再読)
『おいしいコーヒーのいれ方』6巻。
一人暮らしをすることを決め、一人暮らしをするために説得する過程とはじめた直後まで。
丈もなんだかんで言っててもいいやつだよなぁ。
同居人という枠を超え、お互いに悪口も平気で言い合える兄弟みたいな関係になってたんだな。
一人暮らし祝いのプレゼントがなんとも(笑
短編のマスターの話も好き。
勝利視点の話だからマスターの心情まではこれまで行動や口に出た言葉からしか分からなかったけれども、今までどういうことを思ってかれんと勝利を見てきたのかがよく分かる。
これを踏まえた読み返したらもっと楽しめるかも。
…すでにこれが再読なわけだけどこの短編の存在をさっぱり忘れていた。
おいコー復習残り1冊。
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坂の途中
おいしいコーヒーのいれ方Ⅶ
村山由佳集英社文庫
(2006.5/24再読)
『おいしいコーヒーのいれ方』7巻。
一人暮らしをはじめた勝利。
しかしかれんとの距離がだんだん離れていくように思えてきて...
そんなかれんは福祉の資格を取るまでは一人で頑張っていきたいと思って距離をとっていた
お互いが依存していてはダメだ。
ちゃんと地面に立っていられる一人と一人であることがいい。それなら二人で前へ進んでいける、か...
読んでてそんなことをひしひしと感じた。
今回の短編は星野りつ子の話。
この勝てない片思いの立場はつらすぎる。
たとえそれでもこの子は強いよなぁ
おいコーの復習終了。
8巻の文庫は来月。
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優しい秘密
おいしいコーヒーのいれ方Ⅷ
村山由佳集英社文庫
(2006.6/30読了)
『おいしいコーヒーのいれ方』8巻文庫版。
花村のおばさんから「かれんと勝利はつきあっているのか?」という質問をされ、思わず否定してしまった勝利。
秘密を守ることでさらに秘密が増えていく。
おばさんについにバレてもーたーー。
そして秘密を守り抜くために嘘を通してしまった勝利…
なんてこった。
9巻10巻と、これに関する話はややこしくなりそうだ。
それもそうだったけれども今回は星野りつ子の激白が衝撃的。
わかっちゃいたけど...
「どうやったら忘れられるんだろう」という言葉がずしっと痛かった。
帯の「思う心がとまらない」はショーリとかれんのことじゃなくてきっと星野りつ子のことだったんだろうなぁ。
次巻以降どうなるのか。
星野は最高の女友達でいられるのか、それとも舞台から退場してしまうのか。
9巻の文庫はまた来年かぁ。
遠いな
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聞きたい言葉
おいしいコーヒーのいれ方Ⅸ
村山由佳集英社文庫
(2007.7/2読了)
僕との間のことを、そして僕という男のことを、かれんは女友達に向かっていったいどんなふうに語るんだろう。
村山由佳『聞きたい言葉』本文より
『おいしいコーヒーのいれ方』9巻。
今年もやっぱりナツイチシリーズにラインナップ入り。
次の巻で第1部完結。
ゆっくりとだけども確実にふたりの仲は進んでいってる。
今度は勝利とかれんがお互いに遠距離になってしまう可能性の話。
そんな時、勝利とかれんはお互いの気持ちが分からずに頭の中をぐるぐるとしながら考えていた。
恋愛小説だけど、甘い展開だったり奇跡の様な恋愛を描いていないところが好きだ。
主人公の勝利やかれんたちが悩む様も、うかれる様もどこか身近に感じられる。
今巻の『聞きたい言葉』、そして相手が分からなくなる不安感なんてのは感じたことのある人は多いんじゃないかと思った。
いつの間にやら9巻。
年月も経る。
読み始めたときには勝利と同じ年だったのにいつの間にかかれんの年齢に近づいていてびっくりした。
巻を重ねる間に読んでる自分も成長してる。
読んでいて見方とか変わってきたような気がする。
最初は勝利とかれんのあの微妙なもだえるような感じを楽しんでいたんだけれども、こういうのってあるよなぁと少し共感しながら読み進めてる。
こんなふうに自分の現在と過去を対比したりしながら読むのもおもしろいもんだ(笑
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夢のあとさき
おいしいコーヒーのいれ方Ⅹ
村山由佳集英社文庫
(2008.7/2読了)
いいじゃないか、結果的に遠回りになろうが、失敗に終わろうが。いいか、ガキであることの特権はな、たとえ失敗しても許されるってことだ。何べんでもやり直しがきくってことなんだ。それほどの特権、使わないでどうする
『夢のあとさき』本文より
「おいしいコーヒーのいれ方」の10巻目。
第1シーズン最終巻。
こ…ここで終わるか。
ある意味いいのかもしれないけど。
ここに来てかれんと勝利の間に大きな問題が出てきたような。
それは恋人として付き合っていく上で必ず出てきそうな問題ではあるだろうけど…
いよいよ遠距離恋愛ならではの問題が出てき始めた10冊目。
遠く離れていても気持ちが同じなら大丈夫、なんてのはそうそう上手くいくもんじゃないという典型だよなぁ。
読んでいてかれんも勝利もどちらも子供に思えてしまう。
勝利はなんとか5歳の年の差を埋めようとして、かれんは5歳上だからこその人として見られようとしているように見えるんよなー。
しかもそういう自分の弱いところをお互いに見せないようにするからこそ、お互いに相手の行動にちょっとした不信感を抱いてしまうもんなんだろか。
今回ふたりの関係は大きく進展はしたけれども、本当にお互いの気持ちが近づいたかというとそうでもないような…
なんだかこれからにこそ「ややこしい」ことが起きるような気がしてならない。
余計にお互いの気持ちが離れていきそうな…
2ndシーズン以降にふたりの関係がうまくいくことを祈りながら、1年後の文庫版をゆっくり待ちます(笑
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星々の舟
村山由佳文藝春秋
(2005.8/29読了)
家族それぞれが語りだす過去。
その時自分は何を思い、何を考えていたか。
別冊文藝春秋に連載された連作短編。
直木賞受賞作。
理解してもらうために言葉で伝えようとしても、言葉自体が不完全なもの。
総てを理解してもらうには圧倒的に足りない。
じゃあ何が必要なんだろう。
個人ってのは過去があって今がある。
今までの体験と選択によって出来たのが今の自分である。
では、相手を理解するにはその人の体験を知ることが必要か?というとそういうわけでもない。
一気に相手のすべてを知ることは誰だってムリだろう。
なら少しずつ時間をかけてでもいいだろうし、すると焦らずに、ってことなんだろねぇ。
何十年とかかる大事業になるかもしれないけど(笑
…恋愛も友情もすべては人と人の間で行なわれる終わることなき駆け引きってわけか。