感想のページ 作者「その他」

Kanon&AIR SS 茜空編

アンソロジー
角川書店
(2008.1/9読了)

「よし! そうと決まればバイト探しだ!! 真琴、どんな仕事がいい?」
涙声で真琴が答える。
「…何もしなくても、お金がもらえる仕事」
「おいおい……」

『Kanon&AIR SS 茜空編』収録『肉まんサバイバル』本文より

Kanon&AIRのSS集。
買ってからずいぶん長い間放置したことが悔やまれるほどいい作品が多かった。

たった5ページの神奈の3つの願いを叶える魔人の話の『受け止められた願い』。
水瀬家の家計が圧迫されたことを受け、なんとかお金を得ようと無茶する『肉まんサバイバル』。
クライマックス直前の舞シナリオで舞の剣が行方不明になる『舞のつるぎ』etc.

特に『舞のつるぎ』がよかった。
おなかいっぱいです。
原作の補完でありながら、その時の主役メンバーの友情は当然として周りの人物までしっかり描ききっているところが特に。
名雪が切なすぎだ。・゚・(ノД`)・゚・。

特に期待せずに読み出したけど秀逸な話が多くて非常に満足。

収録話:
CoverIllustration:ごとP
ちびキャライラスト:南向春風
ピンナップイラスト:横田守
・「オープニング&エンディング」Auther:四谷正宗
・「白い猫、そして一年目の雪」Auther:中村誠 Illustration:大槻弘子
・「悠空航路」Auther:水樹しんや
・「ここにいるよ。」Auther:深川拓 Illustration:しんたろー
・「舞のつるぎ」Auther:今田隆文 Illustration:秋風白雲
・「肉まんサバイバル」Auther:束元将弘 Illustration:魚
・「受け止められた願い」Auther:四谷正宗 Illustration:さがのあおい

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手塚治虫COVER【タナトス編】

デュアル文庫編集部
徳間デュアル文庫
(2006.12/12読了)

手塚治虫作品のリスペクトアンソロジー

五代ゆう/篠原烏童『バンパイア』
スターシステムにより様々な作品に出ているロックが主人公。
なんか……儚くそしてえらく狂気的な話だったな…

山田正紀/開田祐治『魔人ガロン』
善か悪か…
もしかしたらあったかもしれない未来や過去。
SFでそしてなんとも救いのないような。
まるで悪夢。

田中啓文/安彦良和『三つ目がとおる』
エロい。
そしてくだらなくてイイ。
ってか伝奇学園シリーズでこの神話ネタを使えばよかったのに(笑

若木未生/なるしまゆり『ルートヴィヒ・B』
ルートヴィヒ・ベートーヴェン。
元ネタはまったく知らなかったのだけれども。
静謐で情熱的で、色彩豊かな小説。
音なのに色的なのが不思議とすごい合ってた。

草上仁/安部吉俊『ミクロイドS』
アクション的でそれで「これぞ短編だっ」と思えた。
うん、すごいわコレ。
オチが素晴らしかった。
破滅的でいて、それでもラストには…っていうあたりが特に。

手塚治虫『火の鳥 COM版望郷編』
単行本初収録作品らしい。
未完だけれども、人が人の神となり行く末を見守る。
そして次元を超えることの出来る装置の開発と新たな人類の誕生。
うわ…
この短いページ数でここまで描くか!?

二階堂黎人/大本海図『火の鳥 アトム編』
ミステリ作家であり、手塚治虫ファンクラブ代表もしたことのある二階堂黎人作品。
アトムを主人公に置きながら、いつの時代にも存在する戦争を通して火の鳥の話…か。
火の鳥への思い入れをすごく感じた。

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手塚治虫COVER【エロス編】

デュアル文庫編集部
徳間デュアル文庫
(2006.12/20読了)

手塚治虫作品のリスペクトアンソロジー。

梶尾真治/村田蓮爾『鉄腕アトム』
ロボットはどうすればよりロボットに近づけるか。
そしてロボットとは一体なんなのだろう、ということがテーマなんだろうか。
梶尾真治作品で格闘シーンってはじめて見たかもしれない(笑

太田忠司/あさりよしとお『W3』
ぐはっ
ラストのオチでやられた。
ひっくり返してさらにひっくり返された感が。
太田忠志のミステリだなぁ。
そういや久しく太田忠司の本は読めてない気がする。
霞田兄妹の新作まだかなぁ。

牧野修/菅原芳人『ビッグX』
('A`)
救われないな…
暗澹たるSF。

森奈津子/田村由美『リボンの騎士』
今回これが一番読みたかった。
森奈津子でしかもリボンの騎士かよっ。
読後:やっぱり森奈津子だった。
性を描かせたらこの人の作品は生き生きしてくるよなぁ。
しかもリアル世界でなくバーチャルな世界。
心も体も入れ替え放題(笑
ものすごく楽しかった。

大塚英志/羽海野チカ『ふしぎなメルモ』
またいつもの大塚英志だ(笑
これは評論か小説なのか。
最後で一気にフィクションへ。
伏線がお見事。
そう来たか orz
実在っぽい人をフィクションとして描かせたり、もしかしてリアルでもこうなのだろうかと疑ってみたりできるのもまた楽し。
編集者Oってやっぱり大野修一氏と関係があったりするんだろうか。

井上雅彦/小島文美『ブラックジャック』
あぁ…なんか正統派。
ノベライズみたい。
そのまんまブラックジャックの世界観だ。
人間豹という異形の怪物を出してくるあたりと、豹に関係した人間の関係や感情を掘り下げるとものすごくどろどろ。
しかし、それがすごく効果的だった。

唐沢なをき『鳥人体系
カスミ伝以来唐沢なをきにはふれることがなかったんだが…
シュールだな
ものすごく(笑

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ひぐらしのなく頃に 語咄し編
スクウェア・エニックス小説大賞アンソロジー

アンソロジー
スクウェア・エニックス
(2007.10/16読了)

け…圭ちゃんが……圭ちゃんが壊れた!!!

『ひぐらしのなく頃に 語咄し編』収録『女こまし編』本文より

ものの見事に圭一を壊してくれた『女こまし編』に爆笑(笑

「ひぐらし」の世界を継承していればどんなものでも、という竜騎士07の言葉の元に応募された523作品の中から選ばれた10作を収録したアンソロジー。
部活のギャグあり、SFになっちゃってるものや、世界観は同じでも時代が違ったものだったりetc.

読んでて「ひぐらしを好きな人が書いてるよなぁ」と思わされた。
それだけに色んなところに思い入れが感じられて楽しかった。

中でも『女こまし編 ~最高のパラダイスをどうかあなたに…~』が特に気に入った。
圭一が薬によってキザな台詞をはき続けて、レナたちを激しく混乱させるところやオチに持ってきたネタにしても最後まで笑わされた(笑

収録作品
・TeraM「贄流し」
・島田圭司「やめないで知恵先生」
・大渡鴉「女こまし編 ~最高のパラダイスをどうかあなたに…~」
・じぇばんに「示豆壊し編」
・スガキヒロカ「消えた少女の記憶」
・らな「罰ゲームは特効薬。」
・月「皆愛し編」
・長門千尋「リトル・デーモン」
・ユウヒツ「野菜炒めの憂鬱」
・藤本和明「鬼騙し編」

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講談社ノベルス25周年記念全著作リスト 1982-2007

講談社文芸図書第三出版部
講談社ノベルス
(2008.3/28読了)

講談社ノベルス25周年記念本と講談社ノベルスのブックカバー到着。
全500ページ弱のデータベースとでもいうのだろうか。

こんなのあったなぁ、と思いを馳せるもよし、って内容です。
モノクロなのが残念。
ってかカラーにしたらものすごくお金もかかるだろうしなぁ。

タイトルや作者はもちろんのこと、イラストレーター・デザイナーなどもしっかり明記されてるのでそういう面でも歴史を見れたような気がする。

メフィスト賞関係から入ったから最初の15年くらいがほとんど読めてないや(笑
その分いつか読めるというのはいいことかもしれない。

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